2023/03/19相続・事業承継
相続手続きマメマメ知識③
「除籍謄本と改正原戸籍」
「戸籍謄本」という言葉はよく使われているように思いますが、「除籍謄本」や「改正原戸籍」という言葉はあまり耳にしないのではないでしょうか。
これらは過去の戸籍です。
戸籍を一つの箱であると想像すると、
新しい戸籍が作られ、または死亡によって全員元の戸籍から出て行ったら、その元の戸籍は空っぽの箱となり、「除籍謄本」となります。
戸籍が改正または新しく編成される度に元の戸籍は閉じられ、「除籍謄本」となります。
昭和以前に生まれた方の出生から現在までの戸籍を集めると、最低でも3通に及びます。戸籍は本籍地を基準に作られるので、本籍を変更していたら、さらに通数が増えることになります。
相続手続きでは基本的に出生から死亡までのすべての戸籍を集める必要がありますが、
現在のところ、本籍地でしか取得することができず、郵送での請求には時間もかかります。
「除籍謄本」「改正原戸籍」は記載事項が変わることはありません。
いつ取得したものでも有効ですので、ご自身の戸籍は今のうちに集めておくと良いですよ。
なお、相続税申告書に添付する戸籍謄本の条件は「相続開始日から10日を経過した日以後に作成」(相続税法施行規則 第16条第3項一号イ)とあります。
亡くなられた方の戸籍謄本の収集の話とは別物なのでご留意ください。