お知らせ / コラム

2024/03/06相続・事業承継

再婚でお互いにそれぞれ初婚のときの子供がいる場合の相続について

「相談者」

「登場人物」

夫と前妻との子供、妻の子供

「状況」

夫婦は共に再婚同士、前のパートナーと共に授かった子供が互いに2人ずつ(お互いに連れ子がいらっしゃる状態)
今の夫婦の子供はいません。
お互いに今のパートナーが先に亡くなったときに、どうしようかという相談です。

「要望」
妻は、妻が先になくなったとき、今の夫と自分の子供とやりとりがあるので
好きに分けてくれたら良いと考えている。
ただ、自分が先に亡くなって、夫がすぐに亡くなったときに、夫の子供に財産がいくのは。。

夫は、夫が先に亡くなったとき、今の妻に全部財産を、と考えていらっしゃる。
遺留分は仕方がないが子供に分けたほうが良いのかなと考えている。
夫が先に亡くなったときに、妻は夫の子供とやり取りは現在ない。

正直連絡は取り合いたくないとのお考え。

「妻の解決策の考え」

夫婦の籍を抜いたら良いのではないか。
そうすれば、妻側の問題は解決される。夫の財産に興味はない。

「対応策」

①籍を抜くことに抵抗がないのであればそれがいちばん早い。

以下、籍を抜かない場合の解決案
②妻が、「子供に全部」の遺言をつくる。
夫の子に承継されるのが嫌なら夫に渡さなければ良いでしょう。

③夫の相続が発生したときに、妻と子供で相続放棄をする。
自然に夫側の子に相続権が集中します。
ただし放棄をしたことが通知されるわけではない。
それから、夫の相続発生時、もし妻が認知症だったりしたら放棄は不可能。
預貯金など特に亡くなった後の財産処分については十分注意が必要。
妻には生前にどうにかするか、
現金なら生命保険を受取人にするとか、方法はある。

④夫が、遺言で「全部先妻の子に相続させる」と書いておく。
そうすれば今の妻と子が遺留分請求をしない限り、面倒はおきないはず。
夫の意思は妻に全部ですが
遺留分を請求される可能性があって、連絡とるのが嫌ならやめた方が良いのでは。

 

「夫婦で話し合われた結果」

①籍はそのまま

②夫は「財産を全部妻に相続する。」の遺言書を書く。

先妻の子が遺留分を請求してきたら、専門家に委託したい。

認知症等になったときは親族に頼らず成年後見人制度を利用したい。

③妻は「財産を全部自分の子に相続する。」の遺言書を書く。

 

 

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